神奈川県内の過去のニュース記事を集めたブログです。
    神奈川県内で過去にどんな事件・事故、
    または出来事やイベントが起きたのかなどを、
    簡単に検索することができる便利なブログです。

2009年07月26日

言い出しっぺはどっち?/イージス艦の横浜寄港

 開港150周年を祝う開国博開催中の横浜港に21、22の両日入港した在日米海軍のイージス艦。その寄港の経緯をめぐり、横浜市と在日米軍の説明が一時、食い違う事態が起きた。当初、「米軍からの提案だった」としていた市に対し、米軍側は逆に「市から招待を受けた」。最終的には「双方の提案だった」という統一見解が示されたものの、入港に難色を示してきた市会議員や団体からは「どっちが本当なのか」と、真偽の説明を求める動きも出ている。

 横浜港に寄港したのは、「ジョン・S・マケイン」(8700トン)。在日米海軍横須賀基地を母港とし、弾道ミサイルを迎撃するミサイル防衛(MD)で中核を担う。6月から今月にかけては、核関連物質やミサイル部品を積んだ北朝鮮の貨物船を追跡したとされている。今回の寄港目的は「横浜開港150周年を記念した友好、親善」(在日米海軍)で、マケインは今回、米軍艦船が通常使用する横浜港内の米軍提供施設・ノースドックではなく、客船ターミナル・大さん橋に接岸。岸壁ではささやかな式典が開かれ、主催者側と記念品を交換し合うなど友好ムードが漂った。

 「米海軍を代表して友好を表明できることをうれしく思う。入港は横浜市からの招待を受けたと理解している」。報道陣のインタビューに応じたジェフリー・J・キム艦長はこう述べて、今回の寄港はあくまで市側の申し出を受け入れたものとの認識を示した。

 これに対し、市港湾局はマケイン入港の経緯について「米海軍から150周年を祝いたいという申し出があった」と報道陣に説明。食い違いが表面化した。同局は「艦長の思い違いもあるのでは」とするが、在日米海軍広報は「開港150周年を祝うため、参加してもらえないかと市から依頼を受けた」と明言。両者とも互いの主張を譲らなかった。

 結局、米軍関係者らも招かれて23日に市内で開かれた「海フェスタよこはま」のパーティーの席上で、「市、米海軍双方の発案だった」との見解が示され、一応の決着が図られた。

 しかし、寄港のいきさつが変更されたことを不審がる声が市会から上がる。入港に際し、中田宏市長あてに抗議文を提出した市会の無所属クラブ市議団の宇都宮充子(あつこ)団長は「市側からは『米海軍からお祝いするのに訪問したい』という説明を受けた。市側が招待していたならば、民間港の軍事利用を許すことにつながりかねず、見逃せない」と反発。「今後の市会で経緯の説明を求めたい」と話している。

 市は、経緯の説明が変更されたことについて「今回の入港は在日米海軍との共同作業で進めてきた。ささいな行き違いがあった」と釈明している。

◆米海軍艦船の民間港への寄港 米海軍艦船の全国各地の民間港への入港は、日米地位協定第5条に基づき、入港料が課されることなく出入りすることが可能。ここ数年では、友好、親善などを目的に増える傾向にあり、緊急時の寄港の事前調査との見方もある。横浜市港湾局によると、市の管理する民間港湾施設への寄港は、今回が初めて。
posted by ちーず。 at 01:00 | TrackBack(0) | 横浜市
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/30837089
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック