
元県職員の吉本修一さん(69)=相模原市南区東林間=が厚紙で作った鎧(よろい)の作品展が、同区麻溝台の市立相模原麻溝公園内の管理事務所で開かれている。入場無料。3日まで。
石こうを塗り、表面を工芸漆で仕上げた厚紙で作った鎧11領、兜(かぶと)6頭が飾られている。中でも目を引くのが、「赤糸威大鎧」を再現したもの。高さは約110センチで、4千枚以上の厚紙で表現している。制作には2年かかったという力作だ。このほか、直江兼続や伊達政宗のものとされる兜なども再現している。
会場には歴史好きの女性「歴女(れきじょ)」も訪れ、竹中半兵衛が好きという女子美術大2年の中田ゆりえさん(19)は「紙でできているとは思えない。手が込んでいて迫力がある」と驚いていた。
県立横浜南養護学校の校長を務め、定年後に本格的に鎧作りに打ち込んだ。将来は一番お気に入りの武将、武田信玄の鎧を作りたいと意気込む吉本さん。「鎧には時代ごとの美意識が反映されている」と来場を呼び掛けている。
会場には自由にかぶれる兜もある。午前9時から午後4時まで。