
大型連休でにぎわう横浜市西区の市立野毛山動物園で2日、けがをして保護された野生動物たちの現状を紹介するイベントが開かれた。
動物園に持ち込まれた「傷病鳥獣」は常駐する獣医師4人が手当てをしている。2009年度は合計50種、300匹を保護した。多くは鳥類で、スズメやヒヨドリ、メジロなど270匹。30匹はホンドタヌキなどの哺乳(ほにゅう)類だった。
例年4、5月ごろは幼鳥が飛ぶ練習を始める時期に当たり、けがをして飛べずに親とはぐれてしまう例が増える傾向がある。講師を務めた職員が、集まった親子連れに「きれいに羽根のけがが治り、飛べるようになってから自然に返しています」と説明していた。
なかには近くに親がいるのに気づかずに幼鳥を拾ってしまう「誤認保護」も。動物園は「親鳥は近くに人がいると降りてこない。しばらく見守って、それでも親が現れなければ動物園に連絡を」と呼び掛けている。