
腹側だけでなく背中側も“真っ白な”ヒラメの成魚(体長約35センチ)が千葉県・館山沖で取れ、横浜・八景島シーパラダイス(横浜市金沢区)のアクアミュージアムで展示されている。
ヒラメは通常、目のある背中側が茶色で、周囲の環境に合わせて色の濃さや模様が変化する。
同館によると、展示中のヒラメは先天的に色素が欠乏している「白化個体」のため、背中側も真っ白になった。目玉と、目の周辺、尾びれ、胸びれはかろうじて茶色だが、通常のヒラメと比べると、違いは歴然。生息する海底の砂の色に体色を似せる「擬態」もできないという。
白化個体は敵から身を隠せず、餌を取るにも困難が伴うので、通常は生まれてもすぐ死んでしまうという。同館は「厳しい自然界で、どうやってここまで成長したのか」と、首をかしげている。