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2010年05月05日

45年前に倒れた大銀杏今年も若葉

八幡宮
 海老名市中野の鎮守「八幡宮」の大銀杏(おおいちょう)が今年も芽吹き、若葉の季節を迎えた。樹齢800年ともいわれるご神木で、45年前に倒れたものの枯れ木の樹皮からの枝が成長、今では高さ約10メートルに伸びている。「地域の伝統と文化を受け継ぐ礎」として氏子たちに丁重に管理され、移り変わる地域を見守っている。

 大銀杏は1965年の台風で根が浮き上がって倒れ、拝殿の屋根を破損。氏子らによって引き起こされたが、幹の一部を残して枯れてしまったという。しかし、枯れ木の樹皮からの枝が成長、現在の幹回りは枯れた部分を含め約8・5メートルになっている。

 氏子の農業清水正存さん(65)によると、95年に樹木医に保存治療や樹勢回復手当てを依頼したところ、樹齢は推定約800年と診断されたという。

 古文書の「鷹倉社寺考」(1659年、寒川神社の神官編著書)では、八幡宮は保元年間(1156〜59年)に「鎌倉鶴岡八幡ヲ勧請スト云フ」とあり、銀杏の周囲は「一丈九尺余リ」(約6メートル)で、「新編相模国風土記稿」(1841年、徳川幕府編さん)でも同様の幹回りが記されている。

 こうした由緒ある大銀杏。中野地区は江戸時代には四十数戸の農村だったが、周囲に住宅が増え、八幡宮の西側では圏央道の建設工事も進んでいる。風景は移り変わっていくが、子どもたちが遊び、人々が憩う境内で、大銀杏は静かに地域を見守り、成長し続けている。ことし3月、鎌倉の鶴岡八幡宮の大銀杏が倒れた。清水さんは「中野の八幡宮の大銀杏とは格が違い、わたしたちがどうのこうの言うことはできないが、再生を願っています」と話している。
posted by ちーず。 at 14:00 | TrackBack(0) | 海老名市
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