
記念艦三笠(横須賀市稲岡町)の2009年度観覧者が36年ぶりに15万人を突破した。同艦に乗り組んでいた秋山真之が主人公のNHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」の放映に加えて多彩なPR活動が功を奏し、08年度より30%以上増えた。10年度は同艦復元50周年に向けた企画展が予定されており、さらなる上乗せを目指す。
三笠保存会によると、09年度は有料観覧者13万9863人、中学生以下などの無料観覧者1万5947人の計15万5810人が三笠を訪れた。前年度より計3万8375人(32・7%)増え、1973年度(15万2997人)以来の15万人突破となった。
好調だった最大の要因は、司馬遼太郎原作の歴史小説のスペシャルドラマ放映。昨年11月からの第1部放映とともに、今年5月末まで特別展「秋山真之と正岡子規」を三笠艦内で開催するなど多彩な関連イベントや集客プロモーションを展開。横須賀市や横須賀商工会議所、京急電鉄の支援を受けて観覧者の誘導に努めた。
今年12月放映の第2部では日露開戦で三笠が登場する。来年5月の同艦復元50周年に向けた特別展も同2月から予定されており、三笠保存会の小山力事務局長は「09年度より2〜3割増の観覧者を目指したい」と話している。