
川崎市多摩区枡形の生田緑地にある市立日本民家園で8日、昔ながらの製法によるお茶作りの実演が披露された。6年前から同園ボランティアの「炉端の会」メンバーが行っており、和気あいあいとしたムードの中、園内にはお茶の香りがほのかに漂った。
お茶作りが行われた古民家は300年以上前、清川村に建てられた岩澤家。同村が茶の産地だったことなどから、園内の茶畑を手入れしようと取り組み始めたという。
メンバーらは、茶畑から摘んだ約2・7キログラムの茶葉をせいろでふかし、和紙の上などで乾燥。次に「ほいろ」と呼ばれる炭火で温められた製茶用の乾燥炉に茶葉を載せ、丁寧によったりもんだりしていった。
同区在住のメンバー(72)は「大勢の仲間と力を合わせながらコミュニケーションを取れるので楽しい。お茶作りで難しいのは、ふかす時間のあんばい。茶葉を触った感じで調整している。今年はできがよいみたい。後でおいしく飲めそうですね」と話していた。