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2010年05月27日

鎌倉の名刹に「洋の美」画家の加藤さんがお堂に洋画制作

覚園寺
 鎌倉市二階堂の名刹・覚園寺(仲田昌弘住職)の千躰堂に飾る欄間絵を、鎌倉ゆかりの画家・加藤力之輔さん(65)=横浜市神奈川区=が制作した。スペインで腕を磨いた加藤さんの鮮やかな洋画が、古民家を移築したお堂の和のたたずまいに溶け込み、訪れた人を楽しませている。

 制作された絵は、縦38センチ、横160センチのもの3枚と縦38センチ、横90センチのもの8枚の計11枚。釈迦が横たわる姿を描いた涅槃図を中心に、死後の世界で人間の魂の休まる世界観を、鮮やかな色彩で表現した。

 制作のきっかけは、3年前に行われた千躰堂の建て替え。千躰堂には覚園寺所蔵の「黒地蔵尊」の分身として、「千躰地蔵尊」が祭られている。江戸時代から続く地蔵信仰で、千躰地蔵尊を家に持ち帰り願い事がかなうと福分けとして2体にして千躰堂に返すという。年々数が増え、現在652体が奉納されている。

 覚園寺では、元のお堂が手狭になったため、富山県砺波市にあった古民家を移築した。欄間が空洞だったため、親交のあった加藤さんに「この空間を飾る絵を、祈りの場にふさわしいテーマで描いてほしい」と依頼した。

 加藤さんは中学校から高校時代まで鎌倉市内に居住。1972年にスペインに渡り、画業を重ねてきた。主に群像画を中心に描き、現在は日本とスペインを行き来しながら、創作活動に励んでいる。

 今回の絵画の制作に費やした期間は2年ほど。加藤さんは「明るく強い色彩を取り入れ、空間との調和を考えて描いた。この千躰堂という場所でわたしの絵がどのように皆さんの目に映るのか、楽しんでいただけたら」としている。

 30日までは、欄間絵のお披露目を記念した加藤さんの作品展示も千躰堂で開かれている。午前10時から午後4時まで。
posted by ちーず。 at 15:10 | TrackBack(0) | 鎌倉市
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